【内容紹介】
醍醐寺に伝わる国宝・重要文化財を含む仏教彫刻の全貌を、多年にわたる調査・研究に基づく詳細な説明と、資料を超えた美しく高精細な写真によって明らかにした、美術史・仏教史における醍醐寺の仏像の集大成。
「第二巻 菩薩」では、近年の研究によってその名称が明らかになった国宝木造虚空蔵菩薩立像(平安時代前期)、快慶作重文木造弥勒菩薩坐像(鎌倉時代前期)をはじめ、菩薩部25作品を収録。
【本書の特色】
・国宝・重要文化財を含む醍醐寺に所蔵される江戸時代末までに制作された仏像彫刻の全作品を収録する。
・図版篇および本文篇挿図には、すべて本書刊行のために長期間にわたって新たに撮影した高精細なカラー図版を収録。作品のもつ宗教的、学術的、美術的な価値を十分に理解できるように、学術性と芸術性の双方を兼ね備えた正面、側面、背面などの大型図版のほか、表面の彩色文様、像内の銘文、納入品など細部にわたる図版を豊富に収める(第二巻、作品25件、図版450点余)。
・本文篇には30年間の調査にもとづいた仏像本体、銘文、納入経巻、光背、台座など細部にわたる詳細なデータを収める。また、醍醐寺所蔵の宝物目録など関連史料を縦覧して得られた各作品の制作背景、来歴、美術史上の特色など、最新の研究成果を詳しく解説。美術史のみならず歴史学・仏教学・国文学など広く関連諸学の研究に裨益する。
・第二巻では近年の研究によってその名称が明らかになった国宝木造虚空蔵菩薩立像(平安時代前期)、快慶作重文木造弥勒菩薩坐像(鎌倉時代前期)をはじめ、菩薩部25作品を収録。
【編著者プロフィール】
副島弘道(そえじま・ひろみち)
昭和27年(1952)生。大正大学教授。醍醐寺文化財研究所研究員。専門は日本彫刻史。
主な著書に『運慶―その人と芸術』(吉川弘文館、2000年)、『関東の仏像』(株式会社ティー・マップ、2012年)、『日本彫刻史基礎資料集成鎌倉時代造像銘記篇』第1期全8巻・第2期全8巻(共編、中央公論美術出版、2003年~刊行中)など。