国宝
18面
指定番号:00150 国宝指定年月日:1976.06.05(昭和51.06.05)
解説文:醍醐寺五重塔壁画は、天暦五年(九五一)十月塔の竣工と共に成ったもので、平安時代における壁画として平等院鳳凰堂のそれに並び最も重要な遺例にあげられる。壁画は塔初重内部の心柱覆板、四天柱、連子窓及び腰羽目板に両界曼荼羅の諸尊と真言八祖(善無畏を欠く)をきわめて効果的、立体的に配置し、絵の描写は平安前期以降の密教絵画の伝統にねざしながらも優美かつおおらかな藤原新様式の萠芽を窺わせ、新旧両様式の交錯する十世紀の基準作としてその価値は甚だ高い。
五重塔初重 東面
心柱覆板北面(全図) 胎蔵界曼荼羅中央諸院左辺
連小窓裏板西側南(全図) 胎蔵界外金剛部院南方諸尊