銅造阿弥陀如来坐像

1躯
指定番号：03281　重文指定年月日：1973.06.06(昭和48.06.06)
解説文：像高二〇センチに満たない小金銅像であるが、二重円光、九重蓮華座のほとんどを具備したまことに保存完好の一作である。本躰は定印を結ぶ左手首から右上膊までを別鋳差し込みとするほか、全容を肉薄く一鋳し鍍金をほどこすもので、躰躯のバランスがよく肉付けも適度で、柔和な表情や穏やかな衣文【えもん】などには平安時代後期の特色がよくあらわれている。銅板透彫の光背や、各部を別鋳して組み上げる台座の制は当代木彫像のそれに倣うものといえよう。数少ない平安時代金銅仏の遺例としてばかりでなく、保存完好な都作として貴重である。